【医師ママが解説】子供乗せ自転車の事故が怖い…わが家でできる予防対策:転倒・スポーク外傷のキケン【おすすめの子供乗せ自転車】

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こんにちは。医師ママのめぇです。

毎日の保育園や幼稚園の送り迎え、お疲れ様です。

電動アシスト自転車は本当に便利で、重い荷物や坂道も楽々ですよね。

でも、ちょっと待って!その便利さの裏には、大きな危険が潜んでいることをご存知でしょうか。

色々な子どもの事故についてブログを書いていますが、幼児を乗せた自転車での事故でも、子どもが大きなけがを負うケースが報告されています。

今回は、子どもたちを自転車事故から守るために、特に低年齢のお子さんを持つ保護者の方に知ってほしいリスクと、今すぐできる予防策について、具体的な事例を交えてお伝えしていきます。

目次

子ども乗せ自転車のキケンとは

子どもを乗せた自転車の事故で、2011~2016年の6年間で1,349人が救急搬送されています(東京消防庁のデータより)。そのうち91%が転倒・転落による事故でした。

驚いたことに、走行中よりも停車中の事故が多く、そして1~2歳の子どもに頭蓋内損傷や骨折が多発していました。

めぇ

頭のケガが多いんですね

子供乗せ自転車が不安定な理由

子ども乗せ自転車は、ふつう自転車に比べて重く、バランスを崩しやすいです。

幼児座席に子どもを乗せると自転車はさらに重くなります。また、自転車全体の重心が高くなり、ちょっとした段差や傾斜で転れやすくなります。

めぇ

子どもが急に動いたときも、バランスを崩しやすいですね。

実際にあった事故事例

子供乗せ自転車の事故は、保護者が注意していても、一瞬で発生します。

ここでは、実際の事例を見てみましょう(日本小児科学会 Injury Alert国民生活センターより)。

転倒・転落

【事例1:自転車転倒による頭蓋内損傷】

1歳3か月の男児が、母親が押して歩いていた自転車の前方幼児座席に乗っていました。ヘルメットとシートベルトは着用していませんでした。坂道を上っている際に母親がバランスを崩し、自転車が右側に転倒。本児は右側頭部をコンクリートの地面に強く打ちました。

病院で、右急性硬膜下血腫、右急性硬膜外血腫、右側頭骨線状骨折と診断され、手術が行われました。

【事例2:停車中の転倒】

4歳の女児が、自転車の前座席に乗っていました。保護者が自転車から離れた隙に、自転車が左側に倒れ、頭蓋内出血により2週間以上の入院が必要となりました。ヘルメットは装着していましたが、転倒時には脱げてしまっていました。

【事例3:抱っこ紐からの転落】

保護者が抱っこ紐で子どもを抱っこして自転車で走っていた時に、子どもが抱っこ紐から転落しました。頭蓋骨骨折、硬膜外血腫、鎖骨骨折により入院となりました。

めぇ

子どもは頭が大きいので、頭への衝撃が強くなりやすんですね

スポーク外傷:足の巻き込みによるけが

スポーク外傷とは、自転車の後輪に足を巻き込まれる事故です。回転するスポーク(車輪の針金部分)がナイフのように足を切り裂き、挫創、骨折、腱の損傷などを引き起こします。

スポーク外傷は、治るのに時間がかかり、感染症のリスクもあります。2~6歳でよく報告されています。

国民生活センターによると、2011~2016年の5年間でスポーク外傷が172件報告され、そのうち幼児座席を使用していなかった事例が35件もありました。

子どもが幼児座席の乗っていない場合や、幼児席に乗っていても足を乗せ場に置いていなかったときに事故になりやすいようです。

めぇ

実際の事故事例を見てみましょう

【事例4:スポーク外傷】

5歳6か月の男児が、父親が運転する自転車の後部荷台に幼児座席なしでまたがって乗っていました。田んぼのあぜ道を走行中、右足がスポークに巻き込まれ、右踵骨(かかとの骨)の骨折と5cmの深い裂創を負い、全身麻酔下での緊急手術、長期の免荷(体重をかけない)期間、リハビリが必要となりました。

命を守る!今すぐ徹底したい3つの安全対策

親は常に子どもを見ていられません。だからこそ、「気を付ける」だけでなく、「環境」で安全を守ることが大切です。

対策1:ヘルメットとシートベルトは「命の鎧」

ヘルメットは、乗車中の頭部を守る最も重要な予防策です。頭部外傷が約70%予防できるという研究結果もあります。

停車中の転倒事故も多いので、子どもを乗せる前にヘルメットを着用させましょう。

ヘルメットは、SGマークなど、安全性を証明するマークのついたものを選び、あごひもを確実に締めるなど、正しく着用しましょう。SGマークの付いたヘルメットをご紹介します。

座席ベルトも必須です。 幼児用座席の座席ベルトも、ヘルメットと同様に必ず装着しましょう。

対策2:「正しい乗せ方」と「安全な場所での乗り降り」を徹底

1. 乗せ降ろしは必ず平坦な場所で行い、傾斜や凹凸のない場所では乗り降りしないようにしましょう。

2. 乗せる順番も大切です。荷物などを先に乗せ、子どもは最後に乗せましょう。逆に降りるときは、子どもを最初に降ろすようにしましょう。特に前座席は不安定なので、最後に乗せる・最初に降ろすを徹底しましょう。

3. 抱っこひも乗車は絶対にしないでください。抱っこひもを使った状態で自転車に乗るのはとても危険で、道路交通関係法令違反でもあります。必ず幼児用座席を使用しましょう。

4. 不安定なバランスや状況を避けましょう。 荷物はバランスよく配置し、雨の日は路面が滑りやすくなったり、フードで視界が狭まったりするため、できるだけ別の交通手段を検討しましょう。

対策3:自転車と座席は「安全基準」をクリアしたものを

子どもを乗せるための自転車と座席は、安全基準を満たしていることが重要です。

幼児用座席には、安全性の高い品質に関するSG基準があり、基準をクリアしたもマークが付いているものを選びましょう。

また、SG基準適合品は、子どもの足を車輪から離すような構造になっており、スポーク外傷防止に役立っています。幼児座席と併用して、ドレスガードなどの装着も、足の巻き込み防止に有効と考えられます。

転倒しにくい自転車を選ぶ: 転倒防止機能など、一般社団法人自転車協会が定めた安全基準を合格したBAAマーク付きの幼児2人同乗用自転車など、安全性の高い自転車を選ぶことが推奨されています。

【電動でないBAAマーク付き自転車の例】

【電動のBAAマーク付き自転車の例】

まとめ:「環境」で守り、親子で楽しい自転車ライフを

子ども達の安全を守るには、大人のの注意だけでは限界があります。だからこそ、安全な製品を選び、正しい装備を徹底するという「環境」づくりが何より大切です。

今日やることリスト:

1. ヘルメットと座席ベルトの確実な装着を家族全員で徹底する。

2. 自転車に乗せる前に、ヘルメット、座席、自転車本体に不具合がないか確認する。

3. SGマークやBAAマークなどの安全基準に適合した製品を選んでいるか確認する。

以上、皆さんの参考になればうれしいです。

参考資料:

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この記事を書いた人

医師ママの安全Life研究所🐑
37歳在宅医師 | 2児の母

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