こんにちは。めぇです。
日差しが心地よい季節になると、窓を開けたり、ベランダで洗濯物を干したり…気持ちがいいですね。
でも、ちょっと待ってください。窓やベランダが、わが子にとって命に関わる危険な場所になるかもしれないこと、ご存知でしょうか。
特に、高い所からの墜落は、命に危険を及ぼす可能性が高く、十分な注意が必要です。
今回は、子どもの転落事故のリスクと、ご家庭で今すぐ実践できる効果的な予防策について、詳しく解説します。「うちは大丈夫」と思わず、ぜひ一緒に見てきましょう。
子どもの転落事故の特徴と深刻さ
驚くほど深刻!子どもの転落事故の「リアル」
転落事故は、子どもが持つ「登りたい」「外を見たい」という好奇心と、危険を判断できない能力が結びついて起こります。
事故は3〜4歳で最も多く発生
転落事故は、子どもが一人で歩き始める1〜2歳ごろから増え始め、特に3〜4歳ごろが最も多いと注意喚起されています。
東京消防庁管内でも、令和2年からの5年間に5歳以下の子ども63人が、窓やベランダからの墜落により救急搬送されています。特に1歳、3歳、4歳で多く発生しています。
初夏から秋は特に要注意
気候が良くなって窓を開ける機会が増える初夏から秋にかけて、転落事故が増加します。しかし、冬や春でも事故は起こっています。季節に関係なく、日頃からの対策が必要です。
2階からの転落でも重症化する
「2階だから大丈夫」と思っていませんか?実は、2階からの転落でも34人が入院を必要とする中等症以上と診断されています。
小さな子どもは体重に占める頭の割合が大きいため、転落時に頭から落ちやすく、頭部外傷が起こりやすいのです。コンクリートなどの硬い地面に落ちた場合、命に関わることもあります。

こんな事故が実際に起きています
医療機関や消費者庁に報告された事例をいくつかご紹介します。
【事例1】網戸に寄りかかって転落
3歳8か月の男の子が、2階のダイニングルームの窓枠に座って網戸に寄りかかっていたところ、網戸が外れて約5m下のコンクリート地面に転落。脳震盪、前額部挫創、左眼窩底骨折、右上腕骨骨折で入院しました。
以前から、子どもがベンチを足場にして窓に寄りかかることがあり、祖父が木の板で補強していましたが、応急処置的なもので十分ではありませんでした。 出典:日本小児科学会
【事例2】ソファから窓へよじ登って転落
1歳の子どもがソファによじ登り、窓から網戸を突き破って約3m下の芝生に転落。明らかな外傷はなかったものの、経過観察のため入院となりました。 出典:政府広報オンライン
【事例3】ベランダの室外機に登って転落
2歳の子どもが、保護者が気づかないうちにベランダに出て、室外機によじ登り、手すりを越えて転落。室外機のところにスリッパがあり、それを足場にした可能性があると考えられました。 出典:政府広報オンライン
【事例4】ベランダの手すりにつかまって転落
5歳の子どもが、家族を見送るためにベランダの手すりに鉄棒の前回りのようにつかまっていたところ、前のめりになって地上に転落。 出典:政府広報オンライン
めぇ保護者が近くにいても、ほんの一瞬の隙に事故が起きています。
ベランダの手すりの高さ、本当に安全?
東京都が行った実験では、一般的なベランダの手すりの高さ(110cm)を子どもが登れるかを検証しました。
その結果は驚くべきものでした。
- 2歳児:足がかりを利用して登ることができた子どもがいた
- 4歳児:平均すると7割近く登ることができた
- 6歳児:ほぼ全ての子どもが登ることができた



6歳になるとほとんどの子がベランダの柵を越えられてしまうんですね💦
今すぐできる!子どもの転落事故を防ぐ効果的な7つの対策
転落防止は、「環境づくり」と「見守り・教育」の組み合わせが重要です。
対策1:窓際やベランダに物を置かない
ベランダには極力物を置かないようにしましょう。使わなくなったおもちゃ、プランター、ひもで縛った新聞、段ボール、椅子など、子どもは何でもを踏み台にします。
エアコンの室外機は、手すりから60cm以上離して設置しましょう。奥行きがなく、室外機が足掛かりになりそうな場合は、子どもが1人でベランダに出られないようにする必要があります。
対策2:補助錠による二重ロックを徹底する
ベランダの出入り口や窓には、もともとあるクレセント錠に加え、補助錠などのカギをつけ、二重ロックにすることおすすめします。
補助錠は、子どもが勝手に操作できないよう、窓の一番上など、子どもの手の届かない位置につけてください。
ツマミが外せる補助錠を利用し、ツマミを外しておくことが、さらなる安全安心のために特におすすめです。



粗悪品に注意しましょう!
対策3:窓や網戸に寄りかからせない
窓枠や出窓に座って遊んだり、窓や網戸に寄りかかったりする行動は、保護者が見ているときでもさせないように指導しましょう。
網戸は体重をかけると外れてしまうリスクがあることを、常に念頭に置いてください。



私は、実際に網戸が外れてけがをした経験があります💦
対策4:窓を開けた部屋やベランダに、子どもを一人にしない
窓を開けた部屋やベランダでは、子どもだけで遊ばせないようにしましょう。
また、「少しだけだから」と短時間でも家に子どもだけを残して外出することは、万一の事故につながるため避けましょう。
対策5:ベランダの戸にゲートを設置する
万が一、目を離したすきにベランダに出てしまわないよう、我が家ではベランダに通じる部分にベビーゲートを設置しています。大人はゲートの扉を開ければベランダに出られるので便利です。


ベランダのドアに取り付ける専用の商品も販売されています。
対策6:普段から転落の危険性について教える
3〜4歳の子どもにはある程度の理解力と記憶力が備わっています。転落の危険性や、窓やベランダのそばで避けるべき行動について、日頃から教えておくことも大切です。


まとめ:知っていれば防げる事故がある
窓やベランダからの転落事故は、一瞬の隙に起こり、命に関わることもあります。
でも、事前に対策をしておけば、防げる事故がたくさんあります。
| 重要なポイント | 具体的な対策 |
|---|---|
| 補助錠をつける | 子どもの手の届かない位置に補助錠を設置し、二重ロックを徹底する |
| 足場になるものを置かない | ベランダや窓の近くに、椅子、ソファ、プランター、段ボールなどを置かない |
| 室外機は60cm以上離す | エアコンの室外機は手すりから60cm以上離して設置する |
| 定期的に点検する | 網戸や手すりに劣化がないか確認する |
| 子どもだけにしない | 短時間でも子どもだけを家に残さない、ベランダで遊ばせない |
| 危険な行動をさせない | 窓枠に座らせない、網戸に寄りかからせない |
| 日頃から伝える | 転落の危険性について子どもに話しておく |
報告などを見ると、同じようなパターンの転落事故が繰り返されています。知っていれば、安全対策をしていれば防げたであろう事故を、一件でも減らしたい。そんな思いでこの記事を書きました。
完璧にできなくても大丈夫です。できることから、少しずつ始めてみましょう。
皆さんの参考になればうれしいです。




【参考資料】








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